口唇ヘルペスや性器ヘルペスの再発を防ぐためにもバルトレックスは頼りになる薬です。しかし副作用もあるので、間違った服用方法をしないように気をつけましょう。

多くのカプセル

バルトレックスと言えば、ヘルペスに対して非常に効果を発揮できる治療薬として有名です。
ウイルスそのものを駆除することはできませんが、服用するとウイルスの増殖を抑えて症状を軽快させることができます。
病院でもヘルペスの第一選択薬として処方されるほど信頼されている薬なのですが、一方で副作用の可能性もゼロではありません。
安全に正しく使用するためには、バルトレックスの効果だけでなく副作用についても詳しく知ることが大切です。

バルトレックスに含まれる成分の効果

ヘルペスはウイルスが何らかのきっかけで暴れだし、自分自身を複製して増殖することで発症する病気です。
増殖が活発に行われれば行われるほど、病変が広範囲に及んだり重症化したりします。
バルトレックスの主成分はバラシクロビルという物質なのですが、これにはヘルペスウィルスが自分を複製する働きを阻害する効果があります。
これにより、ウイルスの増殖が止まって病変が早く治癒するため、発症期間が長引くことがありません。

対処療法的な効果だけでなく、バラシクロビルには再発型のヘルペスを予防する効果もあります。
特に性器にできるタイプのヘルペスは再発を繰り返しやすいという厄介な特徴があるのですが、バルトレックスを毎日1錠服用し続けることで常に増殖のリスクを抑え、発症そのものを抑えることが可能です。
これを再発抑制療法と言い、1年のうちに6回以上再発してしまう患者なら保険の範囲で実際に受けることができます。

このような効果は臨床試験によって証明されており、ヘルペスウィルスに悩まされている患者にバルトレックスを投与した結果、いずれのタイプのヘルペスでも90%以上という高い改善効果が得られました。
再発を繰り返す患者に対する再発抑制療法の臨床試験でも、50週間以上にわたって服用を続けさせた結果、再発した割合を60%に留めています。
40%の人は再発せずに済んだということなので、予防対策としてもある程度の効果が期待できます。

さらにバラシクロビルの優れている点は、服用後の吸収率が非常に高いことに加え、肝臓ですぐに分解されないということです。
バルトレックスはバラシクロビルだけでなくバリンという成分も配合されており、これが肝臓でバラシクロビルの代わりに分解されます。
その後、無事に残ったバラシクロビルはゆっくりと代謝されていくため、有効成分として身体に長く作用することができます。

この結果、薬効の持続時間も従来使用されていたヘルペス治療薬よりも格段に長くなり、血中濃度を長時間維持できるので服用回数も1日2回から3回で十分です。
服用回数が少ないといことは、飲み忘れや効果が途切れる心配がないということを意味し、身体への負担も軽く済むので大いにメリットがあります。
このような成分の働きこそが、バルトレックスがヘルペスウィルスに対して非常に高い効果を及ぼす理由と言えるでしょう。

バルトレックスの主な副作用

バルトレックスを使用することで、使用前の状態より明らかに症状を改善することができます。
ただ、どんなに効果の高い有意義な治療薬だったとしても、副作用が全くないわけではありません。
どんな医薬品でも副作用の危険は必ず伴うため、バルトレックスを使用する場合も注意が必要です。

バルトレックスで最も起こりやすいとされる副作用が、肝機能の低下です。
バルトレックスに含まれるバラシクロビルは必ず肝臓で分解されるため、どうしても使用前と比べて肝臓に負担がかかってしまいます。
使用した患者全員に肝機能の低下が現れるわけではありませんが、その可能性は高いので注意しておきましょう。

肝機能に異常が起きると、まず黄疸の症状が出ます。
身体や顔、白目の部分などが黄色っぽく色づいたり、ふくらはぎに重さやだるさを感じたりしやすくなります。
この他、食欲不振や吐き気、嘔吐、発熱や発疹などが見られるようになると、肝機能が弱っているケースが多いです。

こういった副作用はバルトレックスの分解と代謝に伴って現れるものなので、服用を中止すれば改善していきます。
過剰に心配する必要はありませんが、肝機能の低下が疑われる場合は早めに担当医に相談してみましょう。
ただ、使用前から肝機能に異常が見られた人でも、バルトレックスのせいで肝臓が更に悪化するようなことはありません。
血液検査を受けると肝機能の数値が適正範囲を超えてしまうことも多いですが、大きな心配はいらないでしょう。

主な副作用以外にも、バルトレックスの成分や添加物が体に合わずに頭痛や腹痛、めまいや日光アレルギーなどの副作用が起きる可能性もあります。
肝機能の低下に比べれば発症頻度は非常に低いですし、発症したとしても重症化する心配はほぼありません。
こういった症状は他の医薬品でもよく見られることで、バルトレックスだから危険というわけではないです。
ただ、頻繁に発症しいつまでも改善しない場合はそれ以上の服用を止め、薬剤師や医師などに相談することをお勧めします。

また、バルトレックスの使用前から他の病気治療などで医薬品を飲んでいる場合も注意が必要です。
特に胃酸を抑える薬や免疫機能を抑える薬、喘息の薬などを一緒に服用すると、成分の作用が強まって副作用が出やすくなるので避けた方が良いでしょう。

こんな症状はヘルペス?バルトレックス使用前チェック

ヘルペスとまとめて呼ぶことが多いですが、発症する場所やウイルスの型などに応じていくつかの病気に分かれています。
ヘルペスウィルスが増殖して発症することに違いはありませんが、特徴が異なることもあるので判断に迷う人もいるでしょう。
ヘルペスの場合はとにかく初期段階でバルトレックスを服用することが大切なので、ヘルペスの症状の特徴を知って早めに行動する必要があります。

ヘルペスの代表的な症状は、患部に特徴的な水膨れができることです。
数ミリの小さな水泡が集まるのが一般的ですが、軽症の場合などは1個や2個のぷっくりとした水泡ができるだけというケースもあります。

単純ヘルペスウイルスが原因の場合は口や性器に発症し、水痘ウイルスや帯状疱疹ウイルスが原因なら水疱瘡や帯状疱疹として発症します。
実はウイルスのタイプによっては日本人の80%ほどが感染しており、誰でも発症する可能性があるので油断できません。
普段は住処にしている神経節の奥深くで大人しくしているのですが、風邪や疲れ、睡眠不足などで免疫力が低下するとウイルスが一気に暴れ始め、不快な水膨れとなって出てきます。

単純ヘルペスウィルスの場合、口の周りや性器の湿った部分などに発症しやすく、水膨れだけでなく痛みやかゆみを伴うこともあります。
水膨れが破れて分泌液が他の部分に付くと、そこでもウイルスが増殖して病変を広げるので注意が必要です。
特に初めてヘルペスを発症した場合などは酷い排尿痛や高熱、リンパの腫れなどが出ることもあり、普通に生活できなくなる人もいます。
水疱瘡や帯状疱疹は病変が広範囲に生じたり神経痛を伴ったり、左右対称に病変が現れるなどの特徴が見られます。

これらの症状が現れたら、一刻も早くバルトレックスを服用するべきです。
ヘルペスウィルスの増殖は発症直後が最も活発なので、軽く済ませるためには最初に水膨れができてから72時間以内にバルトレックスを使う必要があります。
バルトレックスはウイルスの増殖を止める作用しかないので、増殖がすっかり終わって重症化してから使っても意味がありません。

また、ヘルペスの場合は水膨れができる前にムズムズとしたかゆみや違和感を覚えることも多いので、怪しいと感じたらバルトレックスを服用しましょう。
再発型は特にこういった前兆を感じやすいので、出来るだけ早く服用すれば水膨れすら作らせずに抑えることもできます。